2026/10/05
共済活動は一日にして成らず
誰一人取り残されない助け合いの輪を広げるために
【機関紙JAM・2026年9月 25 日発行 第 332号】
労働組合の役割は、賃金や労働条件の改善だけではない。組合員とその家族が安心して生活できる環境を整えることも重要な使命の一つだ。
その一環として実施している共済活動は、組合員同士の相互扶助を基盤とし、生活のさまざまなリスクに備える制度として大きな意義を持つ。医療費負担の上昇、雇用環境の変化など、共済活動の重要性はより一層増している。
また、近年発生している自然災害は、我々の想像をはるかに上回る事象であり、その被害は増加傾向だ。予知が難しく、受け身である我々は「備え」に重きを置くことが重要となる。
言わずもがな、共済活動が必要とされる理由の一つは、可処分所得を増やすことを含めて、組合員の生活を経済的に支えることだ。病気やけが、死亡、災害などの予期せぬ事態は、本人や家族に大きな負担をもたらす。公的保障制度だけでは十分な補償が得られない場合もあり、共済制度によるサポートが求められる。特に、組合員が比較的安価な掛金で必要な保障を受けられることは、家計負担の軽減につながる。
共済制度は一人ひとりが掛金を出し合い、仲間を支える相互扶助の仕組みである。この仕組みを通じて、組合員がお互いに支え合うことで、組合活動への理解と参加意識も高まり、結果として組織強化にもつながる。
いざというとき、共済制度によって支えられることで、組合員からの信頼を得るとともに、組合加入の意義を実感してもらうことができる。
我々、JAMの大きな課題として、組織拡大や組織強化が挙げられている。これは「まったなし」の課題であり、共済活動がその一助になる。
共済活動は、組合員とその家族の生活を守るだけでなく、相互扶助の精神を育て、労働組合の組織基盤を強化する重要な活動であると信じている。社会環境が変化し、将来への不安が増大する中で、安心して働き暮らせる環境づくりへの期待はますます高まっている。
諸先輩方から、共済活動は労働運動のバロメーターの一つであり、その取り組みを通じて組織の求心力が測れることを教えていただいてきた。まさに「共済活動は一日にして成らず」であり、長い時間をかけて築く組合員との絆である。
共済活動を通じて、誰一人取り残されない助け合いの輪が広がっていくことを願い、そして自分もその一員であることを自覚しながら、活動に尽力したい。
副会長 若林 宏樹