JAMの主張

2026/03/25

価格転嫁の前進がカギだ

4月の攻防で賃上げの流れを確かなものに

【機関紙JAM・2026 年 3 月 25 日発行 第 326 号】

 「ホルムズ海峡」という言葉を、ニュースで目にしない日はない。2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、世界各地の緊張は、日本で暮らす私たちの生活にも物価上昇という形で影響を及ぼしている。とりわけエネルギーや資源価格の高騰は家計と企業経営の双方に重くのしかかっており、国際情勢はもはや対岸の火事ではない。

そうした中で迎える4月。JAMの春季生活闘争は正念場にある。賃上げをめぐる攻防が本格化する局面だ。

3月23日時点で、1,000人以上の要求済み組織の75%が回答を得ている一方で、全体でみると半数に至らず、要求に至っていない組織も約25%に上る。賃金改善分は全体平均で約1万円の回答を得ているが、300人未満では8,500円余りにとどまっている。

JAMは「格差拡大に歯止めをかける賃上げ」を掲げてきたが、現時点ではその目標に十分に迫っているとは言い難い。背景には中小企業の価格転嫁の遅れがある。中小企業庁の調査では、価格転嫁率は改善しつつもなお5割強にとどまり、コスト上昇分を十分に反映できていない実態が続く。とりわけ小規模企業ほど厳しい状況にある。今春の結果にすぐさま結びつかなくとも、労働組合は価格転嫁の必要性を粘り強く訴え、雇用主・事業主の行動を促すことが重要だ。同時に、構造的課題については郡山りょう、村田享子の両参議院議員との連携を軸に、政策・制度面から改善を図る必要がある。

私たちは明日の暮らしを良くするために働いている。一方で、物価上昇が生活を強く圧迫している。物価上昇に見合う賃上げなくして、暮らしは良い方向には向かわない。

この4月は結果を左右する重要局面だ。未解決組織の取り組みに力を結集し、確かな結果を引き出していこう。

副書記長 椎木盛夫